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忘れたくない前提②

「ノウハウ」の意味を把握する

応用によって見出された対処法を 

体系化したものがノウハウと呼ばれる



そこには そのノウハウを編み出した本人が

現場で取り組む中で直面してきた

判断があり 迷いがあり 躊躇があり 


その人なりの基準や選び続けてきた履歴が折り重なっている


ノウハウとは手順の集合ではなく

その人が何を目的として何を選び何を捨ててきたかという履歴そのものでもある


それを切り取って名前をつけて共有しようとした瞬間

どうしても一番扱いやすい部分だけが前に出てくる


形 順番 再現できそうな操作


ノウハウは持ち運べる情報として整理されたように見えるけれど

同時に目的や文脈は 静かに削ぎ落とされていく


その結果ノウハウは本来

手段であったはずなのに目標のように扱われ始めることがある


ノウハウをどれだけ知っているか

どれだけ集めたか

どれだけ再現できるか


いつの間にかそこが評価軸になり

何のためにその技術を使うのかという問いは後ろに追いやられていく


そのため ノウハウを扱うときに本当に問うべきなのは


それをどうやって使うか

ではなく

そのノウハウはどんな目的を前提に立ち上がってきたものなのか

そして自分はその目的ごと引き受けようとしているのかを

把握することだと言える



それは技術を否定することでも継承を拒むことでもなく


目的と手段が入れ替わらないために

自分の立ち位置を確認し続けるための 静かな問いとして

ノウハウという言葉をもう一度扱い直すということなのだと思う

 
 
 

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